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お仕置きマリアさん(導入)

2009.07.16
ハヤテのごとく! マリアさんのくすぐりSSの導入です。

くすぐり成分→足の裏


『お仕置きマリアさん』


「な、無い……? 絶対ここに……ここにしまっておいたはずだぞ!?」
金色の長いツインテールを振り回し、必死の形相で本棚を書き分けている少女。
その名は三千院ナギ。想像を絶するお金持ちの少女である。

「あの本は…っ、奴から必死の思いで譲り受けたものなんだぞ!! それが、どうしてこの短期間に、なくなってなきゃ…っ」
何か思い浮かんだのか、探していた手をピタリと止め、本の散らばった部屋をきょろきょろと見回す。

「……ん? この紙、まさか……」

必死に本棚を探すあまり、今まで一度も目をくれなかったナギの作業机の上に一枚の紙が置いてあるのを発見し、半ばひったくるように机から剥ぎ取る。
その紙にはナギがよく知った筆跡で、こう書かれていた。

『ナギにはあの本はまだ早いので処分させて貰いました。 多少は自分の年齢を……』
次の瞬間、けたたましい音と共にその紙は2つに引き裂かれた。

「……のバカ、……アのバカ、……リアのバカっ!!」
呟きと共に細かくなってゆく1枚の紙。
手からこぼれた小さな破片は、はらはらと床に着地していった。

「私が……私がどんな思いをして奴からこいつを手に入れたかも知らずに……」
体を震わせ、絞り出すような声を上げる。
欲しいものには、いつでも対価が付きまとうものなのである。

「……お仕置きだ」

そのままぼそりと呟いたその言葉からは、いつもの彼女らしからぬ決意が溢れ出ていた。
「そう…お仕置き。マリアにお仕置き……今の私にはハヤテもいる。
そう、恐れることはないんだ。臆するな三千院ナギ、彼らの無念を晴らさなくてもいいのか?」
あごに手を当て、考えるポーズをとりながらぐるぐると部屋を回る。
相手はあのマリアである。空想と現実の間には大きなへだたりがあることを、ナギは知っている。

「お仕置きは何にしようか。今日に限っては、恥ずかしがらせるくらいじゃぬるい。でも、そんなに都合のいいものなんて……っ!!」
そこまでつぶやくと急に弾かれたように顔をあげ、ポカンと開いていた口を見る見る三日月形に歪ませていく。

「そういえば、前に一度だけ……あの時、小さかった頃……傷つけない、辛い、楽しい……これだ、これしかない…っ!」
様々な推論をめぐらす小さな天才は、先程より速いペースで部屋の中をぐるぐると回る。
その顔には本の復讐が果たせる喜び、これをされたときマリアがどうなるのかという好奇心、そして、若干の恐怖が混ざりあって張り付いていた。


※※※※※※※※※※


「……んっ」

頭がぼんやりする。
目を開けるのもちょっときつい。
そして、その理由は何となく思い出せる。

(結局、あの後寝てしまったみたいですね……)
おぼろげに浮かんだのは、なぜかそわそわしたハヤテ君とのティータイム。
ハヤテ君とお話をしていたら眠たくなってきて、その後部屋のベッドでちょっと横になって……

(メイド服、しわになっちゃってますよね……)
確認のために、横になっているはずの体を起こそうとすると、両手が何かに当たって止まってしまう。
……ようやく、違和感に気付き始めました。
徐々に覚醒してきた体も、何かおかしいと訴えかけてきます。

そしてその状況に気付いた時、私の眠気は完全にふっとびました。
「え…っ!? な、なんで……何で私は拘束されてるんですか!?」
ここは周りには雑多に物が積まれているので、物置のうちの一つでしょう。
そして、後ろ手に組まれた両手首にはタオルの上から手錠がかけられていて、ピンと伸ばされた足は木製の拘束具で足首を固定されて、
体と頭を少しよじる程度にしか動けなくなっていました。
両手を引くと手錠が机の脚に引っかかってカチャカチャという手錠の音、両足を引くとガタガタという拘束具の音が聞こえ、その感触もしっかり伝わってきて。
それはこの出来事が夢ではないことを私に示しました。

「お目覚めのようだな、マリア」

そんな私に近づいて来たのは、主人のナギ。
「……一体、どういうことですか? あなたともあろうものがこんな非常識な真似をして……」
「どういうこと…? ふん、やっぱり自分がどれだけのことをしたか分ってないようだな?」
ナギが怒っている理由……とっさに思い浮かんだ心当たりはどれも小さすぎました。

「だ、だからって、こんなことをしていいわけないでしょう!!」
「安心しろ、ひどい罰則を加えるわけじゃない。主人の努力を否定したうえに、反省の色が見られないメイドに軽くお仕置きするだけだ。 ……むしろ楽しいかもしれないな?」
楽しい? どんな罰を下されるかは分りませんが、ナギの顔が年相応のイタズラ少女のそれに変わって、ちょっとほっとしました。

「……しかし、そうは言っても、大体こういう時に正しいのは私ですよね?」
「う……うるさい! いつもいつもそういうことを言って……今日は本当に怒っているんだ!」
どうやら余計な一言が、火に油を注いでしまったらしいです。

「ハヤテ、始めるぞ! マリアの奴を謝らせてやるんだ!」
「マリアさん、すみません……」
ハヤテ君の申し訳なさそうな声が聞こえると同時に、私の視界は闇に覆われました。
人肌のぬくもりから察するに、私の両目をハヤテ君がふさいだのでしょう。
「……ハヤテ君。後で私の所に来るように」
「…………僕も、色々なものを守りたいんです」
弱弱しく語るハヤテ君からは、いつも通り不幸な香りがしました。
「でも……今回は、僕もちょっとお嬢様に賛成ですね」
「…え? わ、私…そんな事やっちゃいました?」
意外です。あのナギならともかく、一応常識的な価値観を持っている(はず)のハヤテ君までナギの肩をもつなんて……

「マリア、知っているか?」
疑問を浮かべる私に、なにやらごそごそやっていたナギが、突然尋ねてきました。
「人間というのは、五感のうちの一つでもふさがれると他の感覚が鋭くなるんだ」
「はい、それくらいは……」
「ならば、その鋭くなった感覚で気付くだろう? さっきの状態からどこか変わったことに……」
ハヤテ君の感触に気持ちを向けていたせいか、全然気付かなかったその違和感の出所を掴んで……まさか……
「ふっふっふ……わかるだろう? 感じるだろう? 自分の足元がやけに涼しいだろう?」
「…!! ちょっと、ナ、ナギ。あなたまさか……」
この状況から考えられる、お仕置き……私の予想通りならば、この状況はけっこうまずいかもしれません……
「ふふふ……今になってやっと己の置かされた状況に気付いたか。だがもう遅い……私の怒り、とくと味わうが良い!!」
そんなナギが放った悪役のようなセリフの後、私の全身を貫いていった感触は、


すさまじい、くすぐったさでした。

コメント
No:82|
あのマリアさん絵はとってもエロかわいかったですなぁ
露出の少ないメイドさんの一部を露出させてこちょこちょとか・・・夢ですよ?
サキさんも是非w
2009/07/16 22:44|by gg|gg URL|編集
No:119|
初カキコですm(__)m
いつも楽しく拝見させて頂いております。
このSS、以前より気になっていたんですよね~
ただ、今わかしらさん色々と忙しいみたいなので落ち着いたら、または気が向いたらでいいので続編を希望したいです。
それでは次回の更新を楽しみにしております。
長々と失礼致しました。
2009/10/27 04:22|by ムー|ムー URL|編集
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プロフィール

わかしら

Author:わかしら
小4のときから若白髪。金とか赤とかもたまに見かける。
くすぐり歴はもっと長い。