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……遠い未来の世界、人間は進化していった。
強化細胞を手に入れ、人間は痛みを感じなくなったのだ。
しかし、変わらない感覚が一つだけある。
そう、『くすぐったい』という感触だけは、消える事なく人間の脳裏に焼きついていたのだ。
おそらく、快感や生殖のさい、このような感覚がないと不便だと、人間の体は感じたのだろう。
結果、人々は殴る・蹴るといった行為の代わりにもっぱら『くすぐり』を取り入れるようになった。
一つ例をあげてみよう。
学校では、お高くとまったお嬢さんに不良達がくすぐりリンチをかける、生徒同士のじゃれあい、イタズラっ子へのおしおき、放課後ひそかに行われる逢瀬……
など、感情表現のほぼすべてに使われている。
世界から笑い声は途絶えず、人々はみな幸せに笑って暮らせる世の中になった……
――――――
『もしもボックス』で願うとしたらこんな世界がいいなと。
幼なじみとの朝の挨拶に脇腹をつついてから挨拶を交わす……そんな光景が日常にならないかな。