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「くすぐり」メインの妄想ブログ

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くすぐったい肝試し

2009.04.09
昨日の夜、なんとなくくすぐり絵を描きたくなって、書き始めたら色々浮かんで来て、それをすべて形にしていたらこんな時間になってしまったという罠。(;^ω^)

版権物を書くとき以外はなんとなく描き始めて、出来上がってきたところで偶発的にひらめいたシチュを加えて完成させるという方式なので、全部出来上がることは希なのですが、サイトもできたし仕上げてみようと頑張りました。(`・ω・´)

くすぐり小説はライトノベルみたいな方式が最上だと思うのですよ。要所要所は絵で妄想を補完する方式。今回はそんなのを目指してみました。
自分ですべて妄想するのも自由性があってよろしいです。(・∀・)

以下SS(F/F)+挿絵1枚↓

肝試し

夏休みに二人で墓地に肝試しに行くことになった勝気な女の子とおとなしめの女の子がいた。
「や、やっぱり雰囲気すごいね…ほんとにお化けとか出てこないかな?」
おとなしめな女の子、恵理子は勝気な女の子の後ろに隠れるようにして進んでいる。
「大丈夫だって! お化けなんて出てきても私がやっつけてやるから!」
小さい頃から空手を習っているおかげで下手な男なら全く敵わない位の腕力と胆力を持った勝気な女の子、美咲がそう答えると、恵理子も安心したようでホッと一息つく。
「実際、あそこが目的地だろ? 楽勝楽勝~!」
今回の目的は墓地の一番奥にある曰くつきといわれている墓の前で記念写真を取ってくること。今その墓の前に二人は立っている。美咲がデジカメを構え、恵理子がおどおどしながら墓の前に座って墓に向かって喋りだす。
「ごめんね、迷惑かもしれないけど、ちょっと写真取らせてね?」
「お~い、なに墓に話しかけてんだよ~。その姿のまま撮っちまうぞ!」
やめてよー、という声と共に立ち上がった瞬間、懐中電灯の光しかなかった墓地に大きなフラッシュが光った。
「ちぇっ。せっかく危ない人物の写真が取れると思ったのにな」
イタズラ好きなのも男勝りのようだ。そのまま美咲も記念に1枚ということで今度は恵理子がデジカメを構える。
「な、何も写んなかったよね…」
自分の写真を確認しながら履歴を覗き込み何も写ってないのを確認するともう一度ホッと一息。そして写真を撮ろうと美咲の方を向くと墓に何かしているようだ。
「な、何してるの?」
美咲は声のする方に向き直ってにっと笑うと立ち上がってこういった。
「美咲参上!…ってね。これは基本でしょ?」
「そ、そんなことしたらばちがあたっちゃうよ…」
美咲はその言葉も笑い飛ばしてお墓にひじを乗せ、ポーズをとる余裕ぶりである。
「もう…罰が当たっても知らないよ? はい、チーズ!」
フラッシュと共にシャッター音が響く。
―――――――――――
「ねえ、帰り道ってこっちであってるよね?」
「おかしいな~もう10分くらい歩いてるぞ? 行きは3分くらいでついたんだが…」
携帯を見ながら首を捻る美咲とまた後ろに隠れて歩く恵理子。
「美咲ちゃんがあんなことするからやっぱりばちがあたったんだよ…私達もう帰れないかも…」
恵理子はその場に座り込んで泣き出しそうになる。
「恵理子…ちくしょう卑怯な奴らめ、出てきたらぶっ飛ばしてやれるのになぁ!」
美咲は恵理子を安心させるためにそんなことを言ったのだが、その言葉がここの住人の気に障ったらしい。
『へぇ~そこまで言うんなら、出て行っておしおきしちゃわなきゃね~?』
そんなことは知るよしも無い美咲はにしし、と元気そうな笑顔を見せ、言葉を続けようとした。
「まあ、出てくるわけ無いがな…ひゃっ! お、おい、恵理子! 怖いのは分ったから脇腹なんか掴むなよ、くすぐってぇから…ってあれ?」
文句を言おうと後ろを振り向くと、恵理子は少し後ろにへたり込んで体を震わせていて、美咲に抱きついてなんかいない。
「へ?ちょっとまてよ…じゃあまさかこれって…いひゃあっ!!」
再び美咲の脇腹に掴まれた感触が走り、美咲はびくっと体をのけぞらす。
「ふぇっ!?こ、こら…なにしてんっ…うひゃひゃひゃひゃひゃ!」
もう一方の脇腹も何かが触れた感触があったかと思うと、今度は明確な意思を持って、ぐにぐにと揉まれ始めた。
「わははははは! な、何だ!誰だ!誰が私のわき腹をくすぐってくるんだっ…ひゃひゃひゃはははは!」
お腹をいくら押さえてもまるで障害物など無いかのように脇腹からくるくすぐったさはとめどなく美咲に襲ってくる。
肝試しmajiksi

後ろを見ても何も見えず、どこから来るかわからない感触にただ笑うしかない美咲。
しかし、少し離れた所にいた恵理子は見えていた、美咲に取り付く、半透明の人の姿が。
「ま、まて!逃げないで!置いてかないでくれ! 足が動かなくてっ!っへっへへへっひ~ひっひひっひっひ! 力が、はいらないひ~っ!!」
恵理子は恐怖のあまり、美咲を置いて逃げ出した。
美咲のほうは、逃げたくとも足が何かに掴まれているように動かず、さらにくすぐられていることによって体に力も入らなかったので逃げられなかった。
走っていく恵理子を笑いながら見ることしかできなかった。
―――――
「や、やっぱりお化けがいたんだっ…!」
墓地の中を息を切らせながら全力で走る恵理子はぶつぶつと呟く。
「そして私も捕まって襲われちゃうんだっ…! は、速くここから出なくちゃ!」
「その必要はないよ~」
急に目の前に出てきた半透明の女の子に恵理子は心臓が飛び出しそうなほど驚き、声にならない悲鳴を上げてその場にしりもちをついた。
「大丈夫? でも最近こんなに驚いてくれる子も久しぶりだからうれしいなぁ~♪ 幽霊冥利に尽きるってもんだね!」
文字通り飛び上がって喜んでいる幽霊。外見は洋服を着た小学生くらいの女の子。さっきの子との違いは、向こうが黒髪長髪だったことに対し目の前の子は茶髪で短髪だということだ。
恵理子は恐怖でまだ口をパクパクさせている。
そんな様子を見て幽霊の女の子は優しく語り掛ける。
「私達の心配をしてくれる子に危害を加えるわけ無いじゃない。あっちの子もちょっとお仕置きしてるだけ。明日の朝には返すから心配しないで?」
「ほ、ほんと? 美咲ちゃんをこのまま幽霊の仲間に加えたりしない?」
幽霊は呆れたように首をすくめ、今度は悪戯っぽく言った。
「ほんとだってば~、更にあんたには今度ここに来たときも歓迎つきよ。憎い奴でも連れてきたら、あっちの子みたいにしてやるよ?」
恵理子が首をブンブンと振ると幽霊は残念そうにうなだれた。
「まったく、優しいねぇあんたは。どうしてあんな子とつるんでるのか不思議だよ」
「美咲ちゃんも、ホントは優しいの。でも、ちょっと悪戯が好きなだけなの…だから許してあげて、幽霊さん…」
幽霊は困ったような顔になって、ぼそぼそと呟き始めた。
「あ~…あんたの頼み事は叶えてやりたいんだけど、こっちもけじめって言うものがあるからね? 明日の朝にはちゃんとここの入り口に置いとくから。昨日は家に泊まった…みたいなこと言っておけば大丈夫だって。そ、それより私について来て。出口まで送るから」
最後はちょっと焦りながら言い切った幽霊に、・・もようやく頷いた。
「う、うん。わかった…確かに美咲ちゃんにも日があると思うし…でも、あんまりやりすぎないでね?」
わかったわかった、と幽霊は空返事し、二人は森の奥に消えていった。

続く…?

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プロフィール

わかしら

Author:わかしら
小4のときから若白髪。金とか赤とかもたまに見かける。
くすぐり歴はもっと長い。